生きる力をくれる人

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総社市を中心に訪問リハビリをさせていただいています、作業療法士の荒木未久です。
地域でリハビリを行うとき、ご利用者様が大切に想っている人
ご利用者様のことを大切に想っている人の存在はとても大きな力になります


A様は半世紀以上連れ添ったご主人を亡くされました。

A様は本当にご主人を大切に想っておられ、認知症が徐々に進行して夜中の徘徊や
感情の不安定さもあったご主人のことが生活リズムの中心にありました。

ご主人の死は突然のことで、逝去され間もないころは葬儀やお客様の対応、
各書類のことなどの忙しさで気持ちを保っておられる様子でした。
その忙しさが落ち着いてくると徐々にベッドに横になる時間が増えたり、
外へ出られなくなったり、笑顔をみせられるものの顔色は優れない状態が2,3ヶ月続いていました。

私が訪問すると、お仏壇に向かって
「これからリハビリ頑張るよ…」
弱弱しく声をかけられるA様に習ってお仏壇の写真に挨拶をしながらサービスを続けていました。

少しずつ顔色も回復しきたある日の訪問、A様は突然に
100歳まで元気で頑張ろうと思うと言われました。
「ここにいてくれるお父さんのこと(法要やお仏壇のお世話など)、ずっとやってあげたいから」と満面の笑顔で「じゃあそのとき、本当に大切に想う存在は亡くしてしまった後にも
残された人に生きる力を与えてくれるのだと感動しました.

地域でのリハビリは、
              毎日いろんな感動に包まれていると思います。